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最終更新: 2026年11月|当システム提携医師の監修

インフルエンザ・コロナ — 検査と薬、オンラインでどこまでできる?

インフルエンザ・コロナ — 検査と薬、オンラインでどこまでできる?

急に38度を超えて、関節が痛い。家族が陽性だった。「検査を受けたいけれど、この体で病院の待合室に座るのはつらい」——そんなとき、オンライン診療で何ができて何ができないかを正直に整理しました。結論から言うと、自宅の検査キットと組み合わせれば、検査から薬の処方まで自宅で完結できる場合があります。

この記事の要点
急な高熱・関節痛
家族にうつさない
検査結果を見せて自宅から相談

まず確認:検査より先に救急が必要な状態

ひとつでも当てはまれば、ためらわず救急へ

息が苦しい・息をするとゼーゼーする・唇や顔色が悪い
ぐったりして動けない・呼びかけへの反応が鈍い・意識がぼんやり
水分がとれず、半日以上おしっこが出ていない
胸の痛み・押さえつけられるような苦しさ
けいれん、または高熱が3日以上続いて一度下がった熱が再び上がった
生後3か月未満の赤ちゃんの発熱
救急外来を受診 または 119番

どうやってうつる? — 原因と、重症化しやすい人

インフルエンザも新型コロナも、ウイルスが鼻やのどの粘膜について増えることで起こる感染症です。せきやくしゃみ、会話で出る細かいしぶき(飛沫)を吸い込んだり、ウイルスのついた手で口や鼻をさわったりしてうつります。換気の悪い室内では、空気中にただよう細かい粒子(エアロゾル)でもうつることがあります。

うつってから症状が出るまで(潜伏期間)は、どちらも数日程度です。症状が出る少し前から人にうつす力があるため、気づかないうちに家族や職場に広がりやすいのが特徴です。

65歳以上の方肺炎を起こしやすく、持病が悪化するきっかけにもなります。
持病がある方心臓・肺(ぜんそく・COPD)・腎臓の病気、糖尿病などがあると重症化しやすくなります。
妊娠中の方重症化しやすいことが知られています。使える薬も限られるため、早めに相談を。
乳幼児インフルエンザでは、まれに脳症などの重い合併症が起こることがあります。
免疫を抑える治療中の方ステロイドや抗がん剤などの治療中は、症状が長引いたり重くなったりしやすくなります。
流行期の集団生活学校・保育園・職場などで流行しているときは、家族全員がうつる前提で備えましょう。

検査と薬 — オンラインでできること・できないこと

インフルエンザ 新型コロナ
自宅でできる検査薬局で買える抗原検査キット(鼻の奥の検体)。発症12時間以降が検出しやすい薬局で買える抗原検査キット(「医療用」または「一般用」表示)。発症直後は陰性になりやすい
オンラインでの診断症状・経過・周囲の流行・自宅検査の結果で総合的に判断同左
お薬抗ウイルス薬(飲み薬・吸入薬など)。発症48時間以内の開始が効果的。解熱剤・咳止めなど症状の薬重症化リスク(高齢・持病・妊娠など)に応じて抗ウイルス薬を検討。症状の薬
対面が必要なとき医療機関での検査が必要なとき、呼吸が苦しい、脱水、肺炎が疑われるとき同左。酸素が必要なとき
休む目安発症の翌日から5日間、かつ解熱後2日間(学校は保健の規則あり)発症の翌日から5日間が目安。症状が続けば延長

※ 検査キットは「陰性=感染していない」とは限りません。発症から時間が経っていない、検体の採り方が浅い、などで偽陰性になります。症状が典型的で周囲に流行があれば、陰性でも診断・治療することがあります。

自宅の検査キットの使い方 — 結果を正しく出すコツ

買うなら「体外診断用医薬品」の表示があるもの薬局・ドラッグストアで薬剤師から購入できます。「研究用」と書かれたものは精度が保証されていません。
タイミングは発症から半日〜1日後インフルエンザは発症12時間未満だと陰性になりやすい。コロナも発症直後は出にくいため、翌日に再検査することがあります。
検体は「しっかり奥まで」説明書どおりに鼻の奥の壁に綿棒を当てて回します。浅いと陰性になります。
結果は写真に撮っておく判定線は時間がたつと消えたり出たりします。判定時間ちょうどで撮影し、診察時に見せてください。

治療の流れと、治るまでの期間

多くの方は、自宅で休むことで回復します。抗ウイルス薬(ウイルスが増えるのを抑える薬)は、発熱などの症状が出ている期間を短くすることが期待できる薬で、飲めばすぐに熱が下がる薬ではありません。経過の目安は次のとおりです。

時期 目安
発症〜48時間急な発熱、寒気、関節や筋肉の痛み、のどの痛み。インフルエンザの抗ウイルス薬を始めるならこの時期。自宅の検査キットはこの間の半日〜1日後が目安です
数日のうち熱は数日で下がってくることが多いです。水分と休養を優先し、解熱剤は「つらいときに使う」薬と考えます
熱が下がったあとしばらくはウイルスを出していることがあります。休む目安の日数を守り、マスクと手洗いを続けます
1〜2週間ほど咳・鼻水・だるさ・味やにおいの変化が残ることがあります。少しずつ元の生活に戻します
受診し直すとき一度下がった熱がまた上がる、咳や息苦しさが強くなる、水分がとれない、といったときは肺炎などを考えて受診してください

放っておくとどうなる?

健康な大人では、特別な治療をしなくても自然に治ることが多い病気です。ただし、重症化しやすい方が治療を始める時期を逃すと、肺炎を起こしたり、心臓や肺の持病が悪くなったりすることがあります。高齢の方は、熱があまり出ずに「なんとなく元気がない・食べない」という形で悪くなることもあります。

インフルエンザでは、特に子どもで急に走り出す・意味の分からないことを言うなどの異常な行動が、薬の有無や種類にかかわらず報告されています。熱が出てから少なくとも2日間は、子どもをひとりにしないよう見守ってください。新型コロナでは、治ったあとも、だるさ・息切れ・咳などが長く続く「罹患後症状(いわゆる後遺症)」が出ることがあります。気になる症状が続くときはご相談ください。

受診の目安 — 今のあなたはどこ?

「高熱・関節痛・のどの痛み、家族が陽性」という方へ。上から順に、当てはまるかどうかを見てください。

1危険なサインはある?

  • 呼吸が苦しい
  • ぐったり
  • 水分がとれない
  • 胸の痛み
  • 意識がぼんやり
ある
救急外来を受診 または 119番
ない
次の質問へ

2診断・薬を早めに受けたい?

  • 発症48時間以内
  • 高齢・持病・妊娠で重症化が心配
  • 自宅の検査結果がある
  • 家族にうつしたくない
はい
オンライン診療で相談できます自宅の検査結果と症状から診断。抗ウイルス薬・症状の薬を処方
いいえ
自宅療養で様子見でOK水分・休養・家族と部屋を分ける。悪化や長引く場合は相談を

オンライン診療でできること・できないこと

できること

  • 症状・経過・周囲の流行・自宅検査の結果をもとにした診断
  • インフルエンザの抗ウイルス薬、症状を和らげる薬の処方
  • 新型コロナの重症化リスクの評価と、必要に応じた抗ウイルス薬の相談
  • 家庭内の感染対策、職場・学校へ出す書類の相談

対面をご案内するケース

  • 危険なサインがあるとき(救急)
  • 医療機関での検査(PCRなど)が必要なとき、肺炎・脱水が疑われるとき
  • 一部の抗ウイルス薬(点滴・注射)が必要なとき

うつさない・繰り返さないために — 予防のポイント

インフルエンザも新型コロナも、毎年のように流行します。一度かかっても、型や変異が違えばまたかかることがあります。日ごろの予防と、家庭内で広げない工夫が大切です。

ワクチンを検討するかかりにくくする効果に加え、重症化を防ぐ効果が期待できます。特に高齢の方・持病のある方は、接種について主治医に相談を。
手洗いと換気帰宅時・食事の前は手を洗う。寒い季節でもこまめに窓を開けて、空気を入れかえます。
家の中では部屋を分ける療養する人はなるべく個室で。食事の時間をずらし、看病する人をできるだけ1人に決めます。
タオル・食器を共用しないドアノブやスイッチなど、よく触る場所はこまめにふきます。
せきエチケットせきやくしゃみが出るときはマスクを。ない場合はティッシュや袖で口と鼻をおおいます。
検査キットと解熱剤を備えておく流行期の前に家にあると、夜や休日に熱が出ても慌てずにすみます。
つらい体で待合室に座らなくても、
自宅から診察を受けられます。
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よくあるご質問

検査キットがなくても診察してもらえますか?
はい。症状・経過・周囲の流行状況から診断できることがあります。ただし、薬の処方のために検査結果が望ましい場合は、キットの入手方法や対面での検査をご案内します。
家族が陽性で、自分はまだ症状がありません。薬はもらえますか?
インフルエンザでは、重症化リスクのある方などに予防投与(自費)が検討されることがあります。症状がない段階での相談も可能ですので、ご家族の状況をお伝えください。
診断書や「陰性証明」は出してもらえますか?
診察した内容についての診断書は作成できます(文書料は別途)。一方、「陰性証明」は検査の性質上、感染していないことを保証できないため、原則として対応していません。職場・学校に提出する書類は、求められている内容を診察時にお知らせください。
解熱剤は何を使えばいいですか?
大人はアセトアミノフェンまたはNSAIDs、子どもはアセトアミノフェンが原則です。インフルエンザのときは、一部のNSAIDs・アスピリンを避けるべき場合があるため、診察時に確認してください。
ワクチンを打ったのに、かかってしまいました。
ワクチンは感染を完全に防ぐものではありませんが、かかったときに重くなるのを防ぐ効果が期待できます。接種していても、症状があれば同じように検査や診察を受けてください。
抗ウイルス薬は、飲まなくてもいいのですか?
健康な大人で症状が軽い場合は、抗ウイルス薬を使わずに休養で回復を待つこともあります。高齢・持病・妊娠など重症化しやすい方、症状が強い方では使うことをおすすめする場合があります。発症からの時間や体の状態をふまえて、診察で一緒に決めましょう。

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参考文献・出典:厚生労働省 インフルエンザ/新型コロナウイルス感染症に関する情報/日本感染症学会 インフルエンザ・COVID-19 の治療に関する提言/厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」

免責:本記事は一般的な医学情報の提供を目的としたものであり、個別の診断・治療方針を示すものではありません。症状には個人差があります。気になる症状がある場合は、医師にご相談ください。緊急の症状がある場合は、119番または救急外来をご利用ください。