最終更新: 2026年11月|当システム提携医師の監修
インフルエンザ・コロナ — 検査と薬、オンラインでどこまでできる?

急に38度を超えて、関節が痛い。家族が陽性だった。「検査を受けたいけれど、この体で病院の待合室に座るのはつらい」——そんなとき、オンライン診療で何ができて何ができないかを正直に整理しました。結論から言うと、自宅の検査キットと組み合わせれば、検査から薬の処方まで自宅で完結できる場合があります。
- インフルエンザ・新型コロナとも、自宅用の検査キット(抗原検査)が薬局で買えます。結果をもとにオンラインで診察・処方が可能です
- インフルエンザの抗ウイルス薬は発症から48時間以内に始めるのが効果的。早めの相談が大切です
- 呼吸が苦しい・ぐったりして水分がとれない・意識がぼんやり — は検査より先に救急へ
- 検査キットが陰性でも感染していることがあります。症状と経過で総合的に判断します
- 熱は数日で下がることが多い一方、咳やだるさは1〜2週間ほど残ることもあります
- 子どもの高熱の間は、急に走り出すなどの異常な行動に注意。熱のある間はひとりにしないでください
まず確認:検査より先に救急が必要な状態
ひとつでも当てはまれば、ためらわず救急へ
どうやってうつる? — 原因と、重症化しやすい人
インフルエンザも新型コロナも、ウイルスが鼻やのどの粘膜について増えることで起こる感染症です。せきやくしゃみ、会話で出る細かいしぶき(飛沫)を吸い込んだり、ウイルスのついた手で口や鼻をさわったりしてうつります。換気の悪い室内では、空気中にただよう細かい粒子(エアロゾル)でもうつることがあります。
うつってから症状が出るまで(潜伏期間)は、どちらも数日程度です。症状が出る少し前から人にうつす力があるため、気づかないうちに家族や職場に広がりやすいのが特徴です。
検査と薬 — オンラインでできること・できないこと
| インフルエンザ | 新型コロナ | |
|---|---|---|
| 自宅でできる検査 | 薬局で買える抗原検査キット(鼻の奥の検体)。発症12時間以降が検出しやすい | 薬局で買える抗原検査キット(「医療用」または「一般用」表示)。発症直後は陰性になりやすい |
| オンラインでの診断 | 症状・経過・周囲の流行・自宅検査の結果で総合的に判断 | 同左 |
| お薬 | 抗ウイルス薬(飲み薬・吸入薬など)。発症48時間以内の開始が効果的。解熱剤・咳止めなど症状の薬 | 重症化リスク(高齢・持病・妊娠など)に応じて抗ウイルス薬を検討。症状の薬 |
| 対面が必要なとき | 医療機関での検査が必要なとき、呼吸が苦しい、脱水、肺炎が疑われるとき | 同左。酸素が必要なとき |
| 休む目安 | 発症の翌日から5日間、かつ解熱後2日間(学校は保健の規則あり) | 発症の翌日から5日間が目安。症状が続けば延長 |
※ 検査キットは「陰性=感染していない」とは限りません。発症から時間が経っていない、検体の採り方が浅い、などで偽陰性になります。症状が典型的で周囲に流行があれば、陰性でも診断・治療することがあります。
自宅の検査キットの使い方 — 結果を正しく出すコツ
治療の流れと、治るまでの期間
多くの方は、自宅で休むことで回復します。抗ウイルス薬(ウイルスが増えるのを抑える薬)は、発熱などの症状が出ている期間を短くすることが期待できる薬で、飲めばすぐに熱が下がる薬ではありません。経過の目安は次のとおりです。
| 時期 | 目安 |
|---|---|
| 発症〜48時間 | 急な発熱、寒気、関節や筋肉の痛み、のどの痛み。インフルエンザの抗ウイルス薬を始めるならこの時期。自宅の検査キットはこの間の半日〜1日後が目安です |
| 数日のうち | 熱は数日で下がってくることが多いです。水分と休養を優先し、解熱剤は「つらいときに使う」薬と考えます |
| 熱が下がったあと | しばらくはウイルスを出していることがあります。休む目安の日数を守り、マスクと手洗いを続けます |
| 1〜2週間ほど | 咳・鼻水・だるさ・味やにおいの変化が残ることがあります。少しずつ元の生活に戻します |
| 受診し直すとき | 一度下がった熱がまた上がる、咳や息苦しさが強くなる、水分がとれない、といったときは肺炎などを考えて受診してください |
放っておくとどうなる?
健康な大人では、特別な治療をしなくても自然に治ることが多い病気です。ただし、重症化しやすい方が治療を始める時期を逃すと、肺炎を起こしたり、心臓や肺の持病が悪くなったりすることがあります。高齢の方は、熱があまり出ずに「なんとなく元気がない・食べない」という形で悪くなることもあります。
インフルエンザでは、特に子どもで急に走り出す・意味の分からないことを言うなどの異常な行動が、薬の有無や種類にかかわらず報告されています。熱が出てから少なくとも2日間は、子どもをひとりにしないよう見守ってください。新型コロナでは、治ったあとも、だるさ・息切れ・咳などが長く続く「罹患後症状(いわゆる後遺症)」が出ることがあります。気になる症状が続くときはご相談ください。
受診の目安 — 今のあなたはどこ?
「高熱・関節痛・のどの痛み、家族が陽性」という方へ。上から順に、当てはまるかどうかを見てください。
1危険なサインはある?
- 呼吸が苦しい
- ぐったり
- 水分がとれない
- 胸の痛み
- 意識がぼんやり
2診断・薬を早めに受けたい?
- 発症48時間以内
- 高齢・持病・妊娠で重症化が心配
- 自宅の検査結果がある
- 家族にうつしたくない
オンライン診療でできること・できないこと
できること
- 症状・経過・周囲の流行・自宅検査の結果をもとにした診断
- インフルエンザの抗ウイルス薬、症状を和らげる薬の処方
- 新型コロナの重症化リスクの評価と、必要に応じた抗ウイルス薬の相談
- 家庭内の感染対策、職場・学校へ出す書類の相談
対面をご案内するケース
- 危険なサインがあるとき(救急)
- 医療機関での検査(PCRなど)が必要なとき、肺炎・脱水が疑われるとき
- 一部の抗ウイルス薬(点滴・注射)が必要なとき
うつさない・繰り返さないために — 予防のポイント
インフルエンザも新型コロナも、毎年のように流行します。一度かかっても、型や変異が違えばまたかかることがあります。日ごろの予防と、家庭内で広げない工夫が大切です。
よくあるご質問
検査キットがなくても診察してもらえますか?
家族が陽性で、自分はまだ症状がありません。薬はもらえますか?
診断書や「陰性証明」は出してもらえますか?
解熱剤は何を使えばいいですか?
ワクチンを打ったのに、かかってしまいました。
抗ウイルス薬は、飲まなくてもいいのですか?
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監修について:本記事は、当システム提携医師の監修のもと作成しています。運営者については運営者情報をご覧ください。
参考文献・出典:厚生労働省 インフルエンザ/新型コロナウイルス感染症に関する情報/日本感染症学会 インフルエンザ・COVID-19 の治療に関する提言/厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」
免責:本記事は一般的な医学情報の提供を目的としたものであり、個別の診断・治療方針を示すものではありません。症状には個人差があります。気になる症状がある場合は、医師にご相談ください。緊急の症状がある場合は、119番または救急外来をご利用ください。