最終更新: 2026年11月|当システム提携医師の監修
花粉症・アレルギー — 毎年のつらさは、治療で変えられます

くしゃみ・鼻水・目のかゆみ。毎年同じ季節に同じつらさを繰り返しているのに、「混んだ病院に並ぶくらいなら市販薬でいいか」と我慢していませんか。花粉症は、お薬の選び方と始めるタイミングで、シーズンのつらさが大きく変わります。
- 花粉症とかぜは症状が似ていますが、見分けるポイントがあります
- お薬は症状・生活に合わせた選択肢があり、眠くなりにくいものもあります
- 花粉の飛散が本格化する前に治療を始めると、症状を抑えやすくなります
- 治療の中心は眠くなりにくい飲み薬と点鼻薬。花粉が飛んでいる間は続けるのが基本です
- マスク・メガネ・帰宅時の花粉払いなど、花粉を「浴びない・持ち込まない」工夫も症状を軽くします
- 呼吸が苦しい・顔や唇が腫れるなどの強いアレルギー症状は救急受診が必要です
まず確認:すぐに受診が必要な状態
強いアレルギー反応のサイン — ためらわず救急へ
それ、かぜ?花粉症? — 見分けの目安
| 🌸花粉症 | 🤧かぜ | |
|---|---|---|
| 鼻水 | 透明でサラサラ・止まらない | 数日で黄色く粘り気が出ることが多い |
| くしゃみ | 連発する | 出ても数回 |
| 目のかゆみ | 強い(花粉症の特徴) | ほとんどない |
| 熱 | ないか、あっても微熱 | 微熱〜発熱あり |
| 期間 | 同じ季節に数週間〜数か月続く | 1週間前後で治る |
主な花粉の時期(関東の目安)
| 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| スギ | ピーク | ピーク | ||||||||||
| ヒノキ | ピーク | |||||||||||
| イネ科 | ピーク | ピーク | ||||||||||
| ブタクサ等 | ピーク |
なぜ花粉症になるの? — 原因と、かかりやすい人
花粉症は、体を守るしくみ(免疫)が、本来は害のない花粉を「敵」とまちがえて反応してしまう病気です。花粉を何年も吸い込むうちに、花粉に反応する抗体(IgE抗体・アイジーイーこうたい)が体の中にたまっていきます。そこへ再び花粉が鼻や目の粘膜につくと、ヒスタミンなどの物質が出て、くしゃみ・鼻水・鼻づまり・目のかゆみが起こります。
そのため、子どものころは平気だった人が、大人になってから急に発症することも珍しくありません。次のような人や状況では、症状が出やすく、強くなりやすいとされています。
お薬は「眠くなるから嫌」の先へ
「市販薬だと眠くなる」「効きが物足りない」という声は非常に多く聞きます。現在は眠気が出にくいタイプの抗アレルギー薬や、点鼻薬・点眼薬の組み合わせなど、症状と生活スタイルに合わせた選択肢があります。運転や仕事への影響が心配な方こそ、一度医師にご相談ください。
治療の流れと、シーズン中の目安
花粉症の治療は「完全に治す」ことより、シーズン中の症状を、生活に支障のない程度に抑えることが目標です。中心になるのは、眠気の出にくい抗ヒスタミン薬(第2世代)の飲み薬と、鼻に直接使うステロイドの点鼻薬です。鼻づまりが強い人には、抗ロイコトリエン薬という別の飲み薬を組み合わせることもあります。目のかゆみには、抗アレルギー薬の点眼薬を使います。
| 時期 | 目安 |
|---|---|
| 飛散の少し前〜症状が出始めたころ | 「初期療法」といいます。毎年つらい人は、症状が軽いうちに薬を始めると、ピークの時期の症状を抑えやすくなります |
| 飛散のピーク | 症状が最も強くなる時期。飲み薬に点鼻薬・点眼薬を足すなど、症状に合わせて組み合わせを調整します |
| 症状が落ち着いてきたら | 花粉が飛んでいる間は、自己判断でやめずに続けるのが基本です。やめるとまた症状がぶり返すことがあります |
| シーズンが終わったら | 薬を終えます。つらかった時期と、効いた薬をメモしておくと、来年の相談がスムーズです |
| 根本から体質を変えたいとき | 舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)は、花粉のエキスを毎日少しずつ取り込み、体を慣らしていく治療です。花粉が飛んでいない時期に始め、数年かけて続けます(開始は対面) |
薬の効き方には個人差があります。しばらく使っても物足りない、眠気が気になるという場合は、我慢せずに相談してください。種類や組み合わせを変えると楽になることがあります。
放っておくとどうなる?
花粉症そのものが命にかかわることはまれです。ただ、我慢を続けると生活への影響が積み重なります。鼻づまりで眠りが浅くなると、日中の眠気や集中力の低下につながり、仕事や勉強の能率も落ちます。鼻がつまって口で息をすると、のどの乾燥や痛みも起こりやすくなります。
また、鼻や目をこすり続けると、皮膚や粘膜が荒れることがあります。鼻づまりが長引くと、副鼻腔炎(ふくびくうえん・いわゆる「ちくのう症」)を起こすこともあります。ぜんそくのある人は、鼻の症状の悪化とともにぜんそくも悪くなることがあるため、早めの治療が大切です。
市販の「鼻づまりにすぐ効く」タイプの点鼻薬(血管収縮薬)を毎日のように使い続けると、かえって鼻づまりがひどくなる「薬剤性鼻炎」になることがあります。手放せなくなっている人は、一度相談してください。
受診の目安 — 今のあなたはどこ?
「くしゃみ・鼻水・目のかゆみがある」という方へ。上から順に、当てはまるかどうかを見てください。
1強いアレルギー反応のサインはある?
- 呼吸が苦しい
- 顔や唇の腫れ
- 全身のじんましん
2毎年つらい? 生活に支障が出ている?
- 市販薬で物足りない
- 眠気が困る
- 薬が切れた
- 集中できない
オンライン診療でできること・できないこと
できること
- 症状・時期・これまでのお薬を踏まえた処方の相談
- 眠くなりにくいお薬など、生活に合わせた選択
- 点鼻薬・点眼薬の組み合わせと使い方の指導
- 飛散前からの治療開始の相談
対面をご案内するケース
- アレルギー検査(血液検査)を希望されるとき
- 舌下免疫療法など、対面での開始が必要な治療
- 強いアレルギー反応が疑われるとき(救急のご案内)
毎年くり返さないために — 花粉を避ける工夫
花粉症は毎年同じ季節にくり返します。薬と同じくらい大切なのが、体に入る花粉の量を減らすことです。
「毎年この時期につらい」と分かっている人は、その少し前に一度相談しておくと、シーズンを楽に迎えられます。治療を続けても十分に抑えられない場合は、アレルギー検査や舌下免疫療法について、対面の医療機関で相談するのも一つの方法です。
よくあるご質問
いつも使っている薬を処方してもらえますか?
症状が出る前から薬を始めたほうがいいですか?
アレルギー検査はできますか?
薬を飲んだあと、車の運転はできますか?
妊娠中・授乳中でも薬を使えますか?
市販の点鼻薬を毎日使っています。大丈夫ですか?
子どもの花粉症も相談できますか?
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監修について:本記事は、当システム提携医師の監修のもと作成しています。運営者については運営者情報をご覧ください。
参考文献・出典:日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会等「鼻アレルギー診療ガイドライン」/環境省「花粉症環境保健マニュアル」
免責:本記事は一般的な医学情報の提供を目的としたものであり、個別の診断・治療方針を示すものではありません。症状には個人差があります。気になる症状がある場合は、医師にご相談ください。緊急の症状がある場合は、119番または救急外来をご利用ください。