最終更新: 2026年11月|当システム提携医師の監修
生活習慣病 — 怖いのは数値ではなく「治療をやめること」

健診で血圧・血糖・コレステロールを指摘されたけれど、症状がないから後回し。あるいは、通院が面倒で治療を中断してしまった——。生活習慣病でいちばん怖いのは、数値そのものではなく「治療をやめてしまうこと」です。
- 高血圧・糖尿病・脂質異常症は自覚症状がないまま血管を傷めます
- 治療の目的は数値ではなく、心筋梗塞・脳卒中・腎不全の予防です
- 原因の中心は内臓脂肪と生活習慣。体重を数%減らすだけでも、数値の改善が期待できます
- 放置すると動脈硬化が進み、糖尿病では目・腎臓・神経の合併症も起こります
- 「続けられる通院」が最重要。オンライン診療は治療継続の強い味方です
- 胸の痛み・ろれつが回らない等の症状は、直ちに救急受診が必要です
まず確認:直ちに受診が必要な状態
血管の緊急事態のサイン — ためらわず119番
健診結果の見方 — あなたの数値はどのゾーン?
| 🩺血圧 (mmHg) | 🍬HbA1c (%) | 🥓LDLコレステロール (mg/dL) | 🍺中性脂肪 (mg/dL) | |
|---|---|---|---|---|
| 基準範囲の目安 | 120/80未満 | 5.6未満 | 120未満 | 150未満 |
| 要注意ゾーン | 130〜139/80〜89 | 5.6〜6.4 | 120〜139 | 150〜299 |
| 受診をおすすめ | 140/90以上 | 6.5以上 | 140以上 | 300以上 |
※ 一般的な目安です(特定健診・各学会基準を参考)。年齢・持病・他のリスクによって個別の目標値は変わります。「要注意ゾーン」は生活改善の好機であり、受診して相談する価値があります。
なぜ「症状がないのに」治療するのか
なぜ数値が上がるの? — 原因と、かかりやすい人
高血圧・糖尿病(2型)・脂質異常症は、名前は違っても根っこが共通しています。食べすぎや運動不足が続くと、お腹の内側に内臓脂肪がたまります。内臓脂肪が増えると、血糖を下げるホルモン(インスリン)が効きにくくなったり、血圧が上がりやすくなったり、血液中の脂質のバランスが崩れたりします。こうして複数の数値が同時に悪くなった状態を「メタボリックシンドローム」と呼びます。
一方で、体型がやせ型でも、体質(遺伝)や年齢によって数値が高くなる方もいます。「太っていないから大丈夫」とは言い切れません。次のような要素が重なるほど、かかりやすくなります。
治療の流れと、続ける期間
生活習慣病の治療は、生活の見直しが土台です。数値やほかのリスク(年齢・喫煙・持病など)によって、まず生活改善から始めるか、最初から薬を併用するかを決めます。
| 時期 | 目安 |
|---|---|
| 初めての相談 | 健診結果・家庭血圧・持病・飲んでいる薬を確認し、どのくらい急ぐ必要があるかを見立てます。追加の検査が必要なら対面をご案内します |
| まずは生活改善 | リスクが高くない場合は、食事・運動・節酒などを数か月続けて、数値の変化を見ます |
| 薬を始めたら | 数週間〜数か月かけて効き具合を確かめ、量や種類を調整します。副作用が気になるときも遠慮なく相談を |
| 安定したら | 定期フォロー(オンライン可)と、血液検査・尿検査(対面)を組み合わせて続けます |
生活習慣病は、多くの場合「治って終わり」ではなく長く付き合う病気です。ただ、減量や運動で数値がよくなり、薬を減らせる・やめられる方もいます。そのためにも、記録をつけて医師と一緒に経過を見ていくことが大切です。
放っておくとどうなる?
数値が高いままの状態が何年も続くと、血管の壁が傷み、かたく、もろくなります(動脈硬化)。その結果起こるのが、上の図にある心筋梗塞・脳卒中・腎不全です。
糖尿病では、それに加えて細い血管が傷むことで、目(網膜症)・腎臓(腎症)・手足の神経(神経障害)の合併症が起こることがあります。視力の低下や、腎臓の働きが落ちて透析が必要になること、足の感覚が鈍くなって傷に気づきにくくなることなどにつながります。
よくあるのが、治療を始めたのに途中でやめてしまうケースです。症状がないぶん「もうよくなった」と感じやすいのですが、薬をやめれば数値は元に戻り、血管への負担も戻ります。忙しくて通院が途切れた方も、再開はいつからでも遅くありません。
どれも、症状が出たときにはかなり進んでいることが多い病気です。逆に言えば、症状がない今のうちに手を打てば防げる可能性が高いということでもあります。
悪化させないために — 今日からできる習慣
完璧を目指すより、「続けられる小さな工夫」を積み重ねるほうが、数値は着実に変わっていきます。
朝晩の血圧や週1回の体重など、数字を記録すると変化に気づきやすく、続ける力にもなります。記録は診察のときにそのまま役立ちます。健診も年に1回は必ず受けて、前の年の結果と見比べてみましょう。
「続けられる通院」に変える
受診の目安 — 今のあなたはどこ?
「健診で指摘された/治療中断している/数値が気になる」という方へ。上から順に、当てはまるかどうかを見てください。
1緊急のサインはある?
- 胸の痛み
- ろれつが回らない
- 片側の脱力
- 急な息切れ
2「受診をおすすめ」ゾーン? 治療を中断している?
- 血圧140/90以上
- HbA1c 6.5以上
- 要精密・要治療の判定
- 薬をやめてしまった
オンライン診療でできること・できないこと
できること
- 健診結果の見方の説明と治療要否の相談
- 高血圧・糖尿病・脂質異常症等の継続治療とお薬の調整
- 家庭血圧・体重記録を活用したフォローアップ
- 食事・運動など生活面の具体的なアドバイス
対面をご案内するケース
- 定期的な血液検査・尿検査(必要な時期をご案内します)
- 数値が大きく悪化しているとき・合併症が疑われるとき
- インスリン導入など、対面での開始が適切な治療
よくあるご質問
ずっとオンラインだけで通院できますか?
他院で処方されていた薬を続けられますか?
健診で「要受診」と言われましたが、症状はありません。
薬を飲み始めたら、一生やめられませんか?
食事制限は、どのくらい厳しくしないといけませんか?
サプリメントや健康食品で、数値を下げられますか?
糖尿病の薬も、オンラインで続けられますか?
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監修について:本記事は、当システム提携医師の監修のもと作成しています。運営者については運営者情報をご覧ください。
参考文献・出典:日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン」/日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン」/日本動脈硬化学会「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」
免責:本記事は一般的な医学情報の提供を目的としたものであり、個別の診断・治療方針を示すものではありません。症状には個人差があります。気になる症状がある場合は、医師にご相談ください。緊急の症状がある場合は、119番または救急外来をご利用ください。